『裏切りのサーカス(2011)』寡黙ながらもゲイリー・オールドマンの神演技が光る。元MI6原作による生々しい冷戦時代の傑作スパイ映画。

ドラマ
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作品概要

© 2011 Focus Features

タイトル:裏切りのサーカス
原題Tinker Tailor Soldier Spy
公開:2011年(日本公開は2012年)
制作国:イギリス、フランス、ドイツ
監督トーマス・アルフレッドソン(Tomas Alfredson)
キャスト
 ゲイリー・オールドマン(Gary Oldman)…ジョージ・スマイリー
 ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)…ピーター・ギラム
 コリン・ファース(Colin Firth)…ビル・ヘイドン
 トム・ハーディ(Tom Hardy)…リッキー・ター
 マーク・ストロング(Mark Strong)…ジム・プリドー
 デヴィッド・デンシック(David Dencik)…トビー・エスタヘイス
 キアラン・ハインズ(Ciarán Hinds)…ロイ・ブランド
 ジョン・ハート(Sir John Hurt)…コントロール
 トビー・ジョーンズ(Toby Jones)…パーシー・アレリン
 サイモン・マクバーニー(Simon McBurney)…オリヴァー・レイコン
 スヴェトラーナ・コドチェンコワ(Светлана Ходченкова)…イリーナ
 

今回は2011年公開の『裏切りのサーカス』の感想を書いていきます。

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あらすじ

東西冷戦下、MI6(通称サーカス)とKGBは情報戦を繰り広げていた。サーカスのリーダー・コントロールはKGBの二重スパイ「もぐら」の存在を確信、ジム・プリドーをハンガリーに送り込むも作戦は失敗する。一方、実働部隊のリッキー・ターはKGBのイリーナと出会い、恋仲になる。彼は彼女を亡命させようとするが、翌日KGBが彼女を連れ去る。「もぐら」の存在を思い知ったターは帰国し、政府の情報機関監視役であるオリバー・レイコン次官に連絡、コントロール失脚で引退していたジョージ・スマイリーが「もぐら」探しを命じられる。

みんなのシネマレビューより引用

キャスト

ゲイリー・オールドマン(Gary Oldman)…ジョージ・スマイリー役

1958年3月21日生まれ。イングランド・ロンドン出身。
1982年の『Remembrance』で映画デビュー。1986年の『シド・アンド・ナンシー』ではセックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャスを演じて注目を集める。
代表作に『レオン』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『バットマン ビギンズ』などがある。

ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)…ピーター・ギラム役

1976年7月19日生まれ。イングランド・ロンドン・ハマースミス出身。
パブリックスクール時代に演劇を学び始める。2001年に古典舞台にてデビュー。2004年頃から映画に出演するようになり、2010年には自身の出世作である『SHERLOCK(シャーロック)』で演じたシャーロック・ホームズ役で英国アカデミーテレビ賞主演男優賞にノミネートされた。
主な代表作として『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』などがある。

2013年の『それでも夜は明ける』では、南北戦争以前の南部の聖職者を演じた。

コリン・ファース(Colin Firth)…ビル・ヘイドン役

1960年9月10日生まれ。イングランド・ハンプシャー州グレイショット出身。
ロンドン芸術大学にて演劇を学ぶ。1995年にBBCで放映されたジェーン・オースティン原作の『高慢と偏見』のダーシー役に抜擢され、一躍スターの座を得る。
代表作として『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズ、『ラブ・アクチュアリー』『英国王のスピーチ』『キングスマン』シリーズなどがある。

トム・ハーディ(Tom Hardy)…リッキー・ター役

1977年9月15日生まれ、イングランド・ロンドン出身。
コメディ作家の父と画家の母の元に生まれ、学生時代に演劇を学ぶ。2001年にリドリー・スコット監督『ブラックホーク・ダウン』でハリウッドデビュー。2010年の映画『インセプション』のイームス役で国際的に知名度をあげる。
代表作として、『ダークナイト ライジング』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『レヴェナント: 蘇えりし者』などがある。

マーク・ストロング(Mark Strong)…ジム・プリドー役

1963年8月5日生まれ、イングランド・ロンドン出身。
ロンドン大学とブリストルの演劇学校で演劇を学ぶ。2003年にシェイクスピア劇の『十二夜』でローレンス・オリヴィエ賞にノミネート。2007年の『ノーカントリー』では、アントン・シガー役候補のラスト2名まで残る。
今作ではMI6の工作員役を演じているが、2014年公開の『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』ではMI6の諜報員役を演じている。
代表作に『シャーロック・ホームズ』『キック・アス』などがある。

キアラン・ハインズ(Ciarán Hinds)…ロイ・ブランド役

1953年2月9日生まれ、北アイルランド・ベルファスト出身。
ロンドンの王立演劇学校にて演劇を学ぶ。1976年より舞台に立ち、1987年『マハーバーラタ』の海外巡演で広く知られるようになる。
出演作として『ミュンヘン』『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』『ゴーストライダー2』などがある。

デヴィッド・デンシック(David Dencik)…トビー・エスタヘイス

1974年10月31日生まれ、スウェーデン・ストックホルム出身。
ストックホルム演劇芸術アカデミーにて演劇を学ぶ。
主な出演作に『ドラゴン・タトゥーの女』『裏切りのサーカス』『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』などがある。

ジョン・ハート(Sir John Hurt)…コントロール役

1940年1月22日生まれ、2017年1月25日没。イギリス・ダービーシャー出身。
1962年、舞台デビュー。1966年の初出演映画『わが命つきるとも』で演技が高く評価される。以降は映画とテレビに多く出演し、1980年の『エレファント・マン』では主役のジョン・メリックを演じオスカーにノミネートされている。
主な代表作として『ミッドナイト・エクスプレス』『エレファント・マン』『エイリアン』『ハリー・ポッター』シリーズなどがある。

トビー・ジョーンズ(Toby Jones)…パーシー・アレリン役

1967年9月7日生まれ、イギリス・オックスフォード出身。
父親は俳優のフレディ・ジョーンズ、兄の一人は映画監督という芸能一家でもある。マンチェスター大学で演劇を学ぶ。個性的な容姿の俳優として数多くの映画に出演している。
出演作に『ハリー・ポッター』シリーズ、『ミスト』『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』などがある。

相関図

時代背景

この作品の舞台となるのは、1970年代の冷戦下のイギリス。

この映画は、当時のイギリスの他国との関係性秘密情報部(MI6)などの知識が無いとすんなりと理解ができないシーンが多いため、ざっくりと初歩的なことを調べてみた。

冷戦について

冷戦とは、第二次世界大戦後の1945年から1989年まで続いた西側諸国(資本主義陣営)と東側諸国(共産主義陣営)の対立のこと。

※太字は劇中に出てくる国

主な西側諸国主な東側諸国
アメリカ合衆国ソビエト連邦
イギリスハンガリー
フランスポーランド
イタリアブルガリア
西ドイツ東ドイツ
日本ルーマニア
カナダチェコスロバキア
オーストラリア北朝鮮
ニュージーランドキューバ
南アフリカ共和国モンゴル人民共和国
韓国 中華人民共和国(中ソ対立まで)
フィリピンベトナム

起源は、1945年に行われたアメリカ合衆国・イギリス・ソビエト連邦による連合国首脳会談(ヤルタ会談)である。

このヤルタ会議で話し合われたポーランド問題を筆頭に、東ヨーロッパ諸国に勢力を広げるロシアに西ヨーロッパ諸国は警戒心を強め始める。

1945年に行われたヤルタ会議に参加するイギリスのチャーチル首相、アメリカのルーズベルト大統領、ソ連のスターリン書記長(最前列左から)

1948年にはチェコスロバキア政変(共産党によるクーデター)が起き、西ヨーロッパに衝撃が走る。対抗策として発足したのがイギリス・フランス・ベルギー・ルクセンブルク・オランダの五か国が相互援助、防衛を約束したブリュッセル条約である。

そして、ソ連に対抗するには力が足りなかった西側諸国はアメリカと同盟を結ぶことになる。

東西両陣営の対立が決定的となった今、強大なソ連軍に対抗するためには十分とはいえず、そこで西側諸国は唯一ソ連に対抗できる軍事力を持つアメリカを巻き込んだ新たな相互防衛策を模索するようになる。アメリカからしてもソ連の軍事力は脅威を感じており、西ヨーロッパの誘いに応じた。

1948年のチェコスロバキア政変(Wikipedia)より

この冷戦時代の世界は、

  1. 秩序が長きに亘って固定されており、変化が少ない
  2. 「質より量」が重視される大量生産社会
  3. 核すなわち原子力がものをいうテクノロジー

この3点に特徴付けられる。

第二次世界大戦後のイギリス

第二次世界大戦後、西側と東側に分かれたヨーロッパにおいてイギリスはソ連に対抗できるような西側の盟主になる国力は無かった。

1948年に発足したブリュッセル条約締結後には「アメリカを引き込み、ロシアを締め出し、ドイツを抑え込む」という隠れたスローガンのもとに北大西洋条約機構(NATO)が発足し、イギリスはアメリカの「核の傘」の中に入ることになる。

当時の対米関係におけるイギリスの立場の弱さは、この文献から窺い知ることができる。

参考:戦後イギリス外交研究をめぐる一試論:対米関係と欧州地域統合に着目して

上記の文献によると、イギリスは帝国崩壊後に欧米間の「仲介者」としての役割によって国際的影響力を維持しようと試みたものの、結果的に板挟み状態となり苦しい立場にあったという。

1970年代には米ソデタント※により欧米間の思惑に溝が生まれ、よりイギリスの置かれた立場は困難なものとなった。

米ソデタント
冷戦体制下の1960年代末から1970年代末にいたる、アメリカ合衆国とソビエト連邦の政治対話が行われるようになった期間のこと。当時の両国の社会的背景と利害関係によって進展した。

サーカスについて

タイトルにも含まれているサーカスとは、正式には『秘密情報部(Secret Intelligence Service、SIS)』、通称MI6と呼ばれているイギリスの情報機関の一つである。

国の安全保障のために必要な情報を収集・分析して政府首脳に報告する機関で、1994年までは公式には認められていなかった。

1900年代初頭、英国政府はドイツの帝国の野心によってもたらされた帝国への脅威についてますます懸念を抱いていた。これはドイツのスパイの恐ろしい話につながり、軍事作戦部長でさえ、ドイツがイギリスを標的にしていると確信していた。これらの噂は誇張されていることが判明したが、首相のハーバート・アスキスは一般の懸念に反応した。彼は帝国防衛委員会に問題を調査するように命じ、彼らは1909年7月に秘密情報部を設立した。

SIS公式サイトより

組織の性質故に多くの活動内容は公にはされていないが、第二次世界大戦時のドイツ軍の活動情報の収集や近年のテロ対策など、イギリス国内外の人々と利益を保護する上で主要な役割を果たしている。

本作の原作者であるジョン・ル・カレも元MI6であり、SISでの経験を元にスマイリーシリーズを始めとした数々のスパイ小説を執筆している。

また、007シリーズの原作者イアン・フレミングもSIS出身である。

KGBについて

ソ連側の主要人物カーラが在籍しているのがソ連国家保安委員会(KGB)

設立は1954年、解散はソビエト連邦崩壊の1991年。

主な任務内容は、

  • 資本主義諸国における諜報業務
  • スパイ、破壊工作、テロその他の破壊活動対策
  • 反ソ及び民族分子の敵対活動対策 

  …など。

正にイギリス側のサーカスとは敵対関係にある組織。

解散後は、共和国間保安庁(現在のロシア連邦保安庁)、中央情報庁(現在のロシア対外情報庁)、連邦国境庁(現在のロシア国境軍)などに権限を移行した。

もぐらは実在した?

実在したMI6の”もぐら”、ジョージ・ブレイク。

Wikipediaの『Secret Intelligence Service』のページを読むと、冷戦期間中にKim PhilbyGeorge Blakeという二名のMI6のメンバーが二重スパイであったことが分かる。

ちなみにGeorge Blakeが二重スパイになった動機は「朝鮮戦争で無防備な人々を攻撃する圧倒的で技術的に優れた国(アメリカ)に属することを恥ずかしく思った」ことだと供述している。

また、ロシア側にも二重スパイが複数名いたとされている。


【参考文献】

冷戦(Wikipedia)
冷戦下のイギリス(Wikipedia)
秘密情報部(Wikipedia)
【世界史】 冷戦の時代1 第二次世界大戦後の欧州(YouTube)
George Blake(Wikipedia)
ソ連国家保安委員会(Wikipedia)
Secret Intelligence Service(Wikipedia)

感想

※この記事はネタバレがあります。未視聴の方はご注意ください。


この映画は「一度では理解ができない複雑な映画」と聞いていたので、登場人物の名前と相関図をメモしつつ、台詞に誰かの名前が出てきたらその都度相関図を確認しながら観た。

それでも一週目のエンディングを迎えた時はまだ理解が追いついていない部分も多く、もぐらが分かった時も「へー、そうなんだ…」くらいの感想しかなかった。

そもそも私自身がこの映画の舞台となるサーカス(ISI)や冷戦時代のイギリスの立場についての知識がほとんど無かったのでまずはそこから調べてみることにした。

情報を集めて整理して、解説サイトなども読みながら二週目を観たらやっと9割は理解することができた。

美しい舞台演出

この映画はとにかく画面が暗い。でも不思議と品の良さがある。物憂げな音楽とロンドンの寒々しい曇り空が、物語の内容と上手くシンクロしていた。

イギリスの歴史ある建造物と室内装飾が目の保養になり、派手なアクションが一切無くても飽きを感じず観ることができた。

ヘアスタイルやファッションも1970年代当時のスタイルを見事に再現していて違和感なく物語に没入できた。

細かい演出と伏線回収

劇中には度々「なんでこんな映し方をするのだろう?」とか「どうしてこんな動作をするのだろう?」と言った描写が多い。

二回鑑賞して理解できた描写と回収できた伏線は以下のとおり。

・自宅に帰宅したスマイリーが隠れていたリッキー・ターと会うシーンで、テーブルの上に置かれたナイフは「武器は持っていない(攻撃するつもりはない)」の意味

・ターと話しながらマントルピースの上に手を伸ばすシーンは、妻アン宛の手紙がターに読まれていないかを危惧して思わず出た動作である(映画開始12分のシーンで映されるアン宛の手紙の伏線回収)

・スマイリーがベルリンから自宅に戻った時にビル・ヘイドンが持ってきた絵は序盤のシーンでスマイリーが壁に掛かった絵を眺めるシーンの伏線回収

・スマイリーがギラムに話したカーラの話の中で出てくるアンに送ったライターが後にジム・ブリドーの回想の中で出てくる

俳優陣の見事な演技

この映画に出演している役者はみんな素晴らしい演技だったが特に印象に残ったシーンは以下の通り。

完徹を声だけで表現

まずはG・オールドマンのちょっとした細かい演技から。

ホテル・アイレイに出勤してきたメンデル元警部が「徹夜ですか?」とスマイリーに聞くシーン。

この時のスマイリーは後ろ姿しか映っておらず、声だけで徹夜したことを表現しなければならなかったのだろう。

「そうだ」と答えるスマイリーの声が、長時間声を発していなかったり、食べ物や水をずっと口に入れていない時に出るような喉の奥底からやっと出てきた掠れた声で、本当に徹夜明けのような声を出しているのが見事だった。

ターの弱い心を巧みに表現

イスタンブールでの出来事をスマイリーに話すリッキー・ター。

初めは脚を組み煙草を吸いながら落ち着いて話していたが、イリーナとの取引きをサーカスに電報する辺りからソワソワし始める。貧乏ゆすり、手を意味もなく動かす、爪を噛む、首を掻く、これらの動作をほんの十秒位の間に行っている

そしてスマイリーに「他には?」と訊かれた後に自分の手をすり合わせる動作。手に力が入っているのが分かる。この時のターは、まるで親に悪戯がバレて言い訳をしている小さい子供のようだ。

こんな表現力がどうすれば身に付くのか不思議で仕方ない。

ある動作で複雑な心境を表現

スマイリーがターにパリでの囮作戦を依頼するシーンで、イリーナを連れ戻すことを条件に引き受けるターにスマイリーが「努力はする、リッキー」と言うシーン。

スマイリーはイリーナがすでに死んでいることを知っているが、ターの協力を得るためにそのことを隠している。

スマイリーにも良心はあるが、もぐらを暴くためにターを利用したいという複雑な感情を表現しなければならないとても難しいシーンだ。

G・オールドマンは台詞を言う前に唾を飲み込む動作を取り、緊張状態を見事に表現している。

この映画の真のテーマとは

最初、この映画のテーマは「二重スパイ(もぐら)は誰なのか?」ということだと思っていたのだが、肝心のもぐらが正体を明かすシーンが驚くほど単調で驚いた。

その後、調べてみたらどうやら原作はイギリスではスマイリー三部作として結構有名な作品で、多くの国民がもぐらは誰かを知っているらしい。それなら合点がいく。

それを踏まえると、この映画の真のテーマは当時のイギリスの立場と国の任務に仕える組織の人間達の思惑にあるのかもしれない。

映画の終盤でもぐらがスマイリーに「西側はとても醜くなった違うか?」と言うシーンがある。

これはスマイリーにとっては、何とも心外な台詞である。

その後、もぐらに対してスマイリーはこの映画で初めて声を荒げる。

このシーンは、当時のイギリスの立場の弱さと、帝国としての栄光が過去の遺産となったイギリスに失望した裏切り者(もぐら)と、イギリス人としての誇りと忠誠心を捨ててはいない者(スマイリー)のそれぞれの感情が分かるシーンだ。

もしかしたらこのシーンを際立たせるためにもぐらの正体が暴かれるシーンを単調にしたのかもしれない。

この映画で唯一笑えたシーン

スマイリーが警視庁保安部の元警部メンデルを仲間に誘うシーンで、蜂の世話をしていたメンデルに懐いた蜂がギラムの運転する車に同乗するシーン。

他のシーンは真面目で暗めなので、このシーンだけがやけにシュールで笑ってしまった。

この映画は色んなシーンがカットされているらしいが、あのシーンをあえて残したところに監督のセンスを感じた。

最後に

原作がある映画を観るたびにいつも思うのが「原作を読んでいればもっと理解できるのだろうな」ということ。

今回、この映画を9割まで理解できたのも、原作と併せて解説しているこのサイトのお陰である。

やはり映像をサッと観ただけでは各個人の思惑や言動の理由が分かりにくいところがあり、何度も観直して味わっていく作品だと感じた。

そもそも映画とは基本的にそういうものかもしれない。

そのうち原作も読んでみようと思う。

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